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正統派ノルデスチから、ラッパー達による新解釈まで、多彩な音楽がつまってる。それだけの展開を可能にするのも、元々ジャクソン・ド・パンデイロの音楽の持ってる雑種的な柔軟性、力強さあってのものだと思う。ルミアールのソングブックに足りないものがここには有るような気がしないでもないのね。注目株の若手バンドやら、ファギネルのバックではエルメートがモワモワしたフルートのアンサンブルを付けてたり、聞き所は盛り沢山。ガル姐さんのダハハハって感じが最高にカッコいいっす。パララマスのダルい感じもね。
先日ジョゼ・ピニェイロ氏のブラジル北東部の文化と音楽を紹介するセミナーに参加した。リズム音痴な筆者に、次々と紹介されるリズムパターンの違いを理解できたかどうか怪しいものだが、ひとつひとつがその土地々々の豊かな身体的・精神的文化の土壌となっているんだろうな、ということは感じることができた。譜面に書かれた音楽ではなく、人々の間で生きて続けている音楽だ。ルイス・ゴンザーガとほぼ同じ50時代に活躍したジャクソン・ド・パンディロは、パライーバ州出身でコッコやエンボラーダの王様と呼ばれたそうな。若手はそれらのリズムを楽しそうに乗りこなしている。もちろん聴いて楽しくなること保証付き。
コアなブラジル音楽ファンでなければ、ジャクソン・ド・パンデイロという名前やその作品に触れる機会はそう多くは無いのでは?(僕もそのクチ)だからこのCDは彼の作品や、彼に影響を受けたアーティストに出会える絶好のチャンス。レニーニ、ガル・コスタ、ガブリエル・オ・ペンサドール、シコ・ブアルキにパララマスなど顔ぶれも多彩。また、話題を呼びそうなマリネースは芸歴50年を越えるらしい。このCDを見直すといろんな事が分かって来るはず。
ジャクソン・ド・パンデイロは、同じ北東部 音楽の偉人として並び称されるルイス・ゴンザーガよりもミュージシャン達には人気が高い。それは、MPB各界より顔をそろえた豪華ゲストの気合いの入り様からもわかる。彼らをここまで熱くさせる存在の素晴らしさをあらためて思う。オタッキーなレニーニ、はじけるガル、珍しくゼッカ。みんなJ・Pにやられちゃってるのね。日本のトンがったブラジル音楽ファンもこぞってやられるべし!