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ホザーナ/ヴェンヂ・ペイシ・セ
TEXT BY イエローバード

NATASHA RECORDS(NIPPON CROWN) CRCL-8552
(※日本盤ボーナス・トラック)
CDケースの蓋を開けると、ディスクの表面のカラフルな印刷に目を引かれる。 ROSANAは、生年月日は不明(30代中か?)でサンパウロ生まれ。東洋人の血が入っているのか定かではないが、顔つきは何となくマルシアに似ているような気もする。
本アルバムはROSANAの日本でのCDデビューとなる訳だが、彼女はブラジルでは既に、和製ならぬ葡(ブラジル)製R&Bまたはブラコンのスターとしての地位を得ている。こういったスターがなかなか日本で紹介されない事情を、友田さとし氏はライナーの中で、日本のスター宇多田ヒカルが海外で容易に受け入れられない事情に例えている。
アルバムのプロデュースは大物セルソ・フォンセーカで、ダンサブルな曲が多く、時代を反映しているとも言えるが16ビートあり、ラップあり、バラードありでディスク表面の印刷に同様カラフルな内容だ。
1曲目はゆったりした16ビートによるナンバーで始まる。個人的にはPAT METHENYの「 WE LIVE HERE」を連想してしまった。2曲目はややアップテンポのディスコ調のナンバー。3曲目は筆者の最も気に入っているテンションの効いたナンバーでEVONY BOHによるバックのコーラスが美しい。アルバム・タイトル・ナンバーの5曲目の「VENDE PEIXE-SE」は「売ります、魚」といった意味。プロデューサーのセルソ・フォンセーカがギターで参加しており、ボストン(ロックグループ)を思わせるようなフレーズのカッティングを行っている。8曲目はジルベルト・ジルのカヴァー。ちなみにジルベルト・ジルは、本アルバムのプロデューサー、セルソ・フォンセーカがサポートしてきた一人である。9曲目はラップで、コンテンポラリー・ミュージックの必須アイテムとして、洋の東西を問わずやはり外せないようだ。12曲目には、バート・バカラックの名曲「ALFIE」をカヴァー。彼女自身のスタイルで歌い通している(ポルトガル語)。余談になるが、筆者はバカラックのメロディーにはジョビンと共通した、天才独特の発想を感じる。実際、彼らはお互いに影響を受けあっている節が見られる。尚、日本盤のみ15曲目にボーナス・トラックとしてDJAVANの曲をカヴァーしている。彼女のヴォーカルは、クライマックスでややハスキーになる所に特徴があるが、ここではバラードをしっとりと歌い上げている。
イエローバード
(データ等はライナーからの引用あり)