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text by かわべ

1965年7月28日にバイーア、サルバドールで生まれたダニエラ・メルクリは、13歳の頃からダンサーや歌手として活動していたと言うから、芸歴は20年。元SPEEDの島袋寛子ちゃんもダニエラの境地に達するまで、まだ20年もかかっちゃうのね。ちなみに最初に歌ったのはジルベルト・ジルのバックボーカルだったそう。
前作のライブ盤「エレトリカ」が商業的には芳しくなかったらしく、このアルバムが正念場。という訳でもないだろうが、実に色んな事に手を出して...もとい、挑戦しています。彼女のような人は”売り上げ”によって活動範囲が制限されてしまうかと思うとちょと残念な気がします。このアルバムがあんまり売れなかったら、もしかすると次作は出せなくなってしまうのでは...?そんな事を思うとちょっと悲しいです。しかし、内容は”フェイジョン・コン・アホイス”に匹敵するくらい面白いと思います。僭越ながら、かいつまんでご紹介を。
自作のタイトル曲、1.ではダニエラが「歌声を聴くとブラジルを感じる」というミルトン・ナシメントと共演。
バイーアのリズムでチンバウが唸る2.、3.とヒット曲路線が続きます。イヴェッチ・サンガロやバンダ・ベイジョのジルに押され気味と言われたりもしますが、やっぱり”ダニエラは別格”と言い切ってしまいましょう。
6.ではラップまで披露。こういう事をすると新境地に挑戦、というか”ちょっと必死”って気がしないでもないですが...。と思ったら”ムージカ・ヂ・フア”でもラップやってましたね。失礼。
7.は今夏公開される「オルフェ」のサントラにも収められているカエターノの曲。日本でも弾き語りのレパートリーにする人が増えるかも?
レニーニのよる10.は、”いかにもレニーニな”曲だ。共演してたらもっと面白かったかも。
カエターノのバンドで有名なルイス・ブラジルのヴィオラゥンでしっとりと歌う、ホベルトーエラズモ・カルロスによる12.。ダニエラはこういう事も出来るんです。
そして13.のベト・ジャマイカはなんとあの”エ・オ・チャン”のリードボーカルだそうな。日本とハワイとジャングルを脳天気パゴーヂにしてしまうかと思ったら、こんな芸当も出来るとは。心を入れ替えて”エ・オ・チャン”をチャンと聴いてみれば結構イケるかも。
このアルバムが売れるかどうかは日本から見守るしかないが、出来るなら次作も聴いてみたい、出来るなら日本でライブも観てみたい。その為には、とりあえずブラジルでヒットしてくれるのを願うばかりだ。(かわべ)