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text by 《DINO》

オフィス・カロール / 2002
これが、彼女の初アルバムになるわけだけど、正直ここまでのものができあがるとは、予想していませんでした。あまりのことにもう80回くらい聴いてます。
世間的には「ボサノヴァの人」と認識されているのでしょうが、ここに展開されている世界はもっと広々とした柔らかな彼女自身の音楽の世界。ノヴォス・バイアーノスの曲やイヴォンヌ・ララのサンバが折り込まれていたり、オリジナルの「Um,Dois,Tres」での茶目っ気も彼女のキャラクターそのもの。
冒頭に大名曲「Dindi」。(こんな曲を冒頭に持ってくるとは自信があるのか恐いもの知らずなのか...)ここでは、一つひとつの言葉と音が注意深く丁寧に歌われています。消え入る音の最後まで耳をすまして聴いて下さい。そして、この曲だけでなくアルバム全体を通して、雰囲気に流されない柔らかだけどしっかりと力強い歌を聴かせてくれます。
4曲のオリジナルも佳曲揃い。優しさに溢れた「朝」。「夏の終わり」で見せる湿り気を含んだ空気感。(ここでの山本ヤマのトランペットも素晴らしい)ちょうど台風も過ぎ去って夏の名残も一掃されたこの時期にはまり過ぎるほど。
そして最後の愛らしいサンバが、料理の味を決める最後の一匙のように、このアルバムをとても豊かなものにしています。ホブソン・ドゥ・アマラウとの掛け合いもとてもいい雰囲気です。
大切に長く聴き続ける価値のあるアルバムです。
※このアルバムの入手は上記ホームページをご覧下さい。