| 特集 | 気侭音盤批評 | 名曲アルバム | ||
| インタビュー | Boato do MPB | ご意見・お問合せ | BBS |
text by 《DINO》


SESC São Paulo NC021
SESC São Paulo NC022
サンパウロの文化財団SESCが主催した、ブラジルのアコーディオン奏者を集めたコンサートのライブ盤。大きく地域別に「北東部〜中央部編」と「リオ・グランヂ・ド・スル〜サン・パウロ編」の2枚に分かれています。
「北東部〜中央部編」は、ドミンギーニョスを中心にペルナンブーコやパライーバ、マトグロッソ・ド・スル出身のサンフォネイロが総勢7人。残念ながらドミンギーニョス以外は初めて聞く名前ばかりですが、かなりのベテラン揃いのようす。ノルデスチ勢は、聴きなれたフォホーの演奏。一方、マトグロッソ・ド・スル出身の Dino Rocha や、ゴイアスのZino Prado や Elias Filho が聴かせてくれる音楽は、チャマメやポルカなど、普段ブラジル音楽としてはなじみのないもの。広大なブラジル内陸部のフェスタではみんなこういった音楽で踊って楽しんでるんですね。最後のトラックでは、2002年8月に93歳で亡くなった北東部の詩人、パタチーヴァ・ド・アザレーがドミンギーニョスのソロ演奏をバックに、ルイス・ゴンザーガを讃える詩を朗読している(収録は三月)。
「リオ・グランヂ・ド・スル〜サン・パウロ編」、要するにブラジルのサンパウロから南の方。この地域のサンフォネイロといえばレナート・ボルゲッチがなんと言っても有名ですが、ここ数年活躍の目覚ましいトニーニョ・フェエラグチや、50年代から活躍している大ベテラン、カスリーニャなどが参加しています。この地域のサンフォーナの音楽は、ノルデスチ音楽と違って歌なしのインストゥルメンタルミュージックスタイルなので、ガウショ・スタイルの音楽をベースにしながらも、演奏技術や即興面で幅を広げていく方向性が強く出ています。他には珍しく女性奏者も3人参加していて、高速ポルカ演奏で会場を湧かせています。
ブラジルのアコーデオン音楽と一口に言っても、あの広大な国のあちこちで実に様々な音楽が日々演奏されていることの一端がかいま見れるアルバムです。
※2004年追記:このコンサートの様子を含む映像と写真集がSESCからリリースされました。