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text by WILLIE WHOOPER
「ボサノヴァ第2世代」に属するといわれるマルコス・ヴァーリ。 1960年代中期の軍事政権の真っ只中、ノンポリの象徴だったボサノヴァに夢中になっていたマルコスの音楽性は音楽ジャーナリストやミュージシャン連中から名指しで批判を受けていた。しかし彼は決してボサノヴァをお気楽で演っていたのでは無い。世の中が暗い方向へ向かっていく中、あえて自分なりのやり方で聴衆にメッセージを伝えていたのだ。(ちなみに彼の作った「A PESPOSTA(答え)」という曲に彼の真意が込められている。)今回取り上げたこの曲も、一聴すると甘く美しいラヴ・ソングのように聴こえるかもしれないが、実はプロテスト・ソングなのである。ヒアリングがてら歌詞を聞き取ると共に、その裏に隠されている真のメッセージをじっくり味わってみよう。
合衆国に進出、2枚のアルバムを発表するものの満足できる結果を得ることが出来なかったマルコスは、ブラジルへ帰国後、盟友ミルトン・ナシメントを迎えてこの曲を録音した。ちなみにTVドラマのテーマ・ソングとして使われたそう。
思うにセルジオ・メンデスは望郷の念を捨てきれなかったのではないだろうか?人気絶頂時にあえてこの曲を取り上げるとは。ここではラニ・ホールが歌っている。
謎の多い60年代のブラジル音楽シーン、まだまだ歴史の影に隠れた優れたミュージシャンが多く存在する。ソニア・レモスもそんな一人。
ブラジル・ビッグバンド界を代表するネルジーニョと彼のオーケストラ。インストゥルメンタルでの演奏。
タンバ・トリオのリーダーでもあるルイス・エサは様々なプロジェクトに携わっている。ここでの演奏はキンテート・ヴィラ・ロボスをバックに従えて木管の厚みを上手く出しており、アレンジャーとしての才能が窺い知れる。
ジャイールはエンヘード・スタイルのサンバ歌手としても有名だが、彼の声質の本来の良さが出るのは実はこういったタイプの曲ではないだろうか?
ジョベン・グアルダのシーンで活動していた彼等は今でも第一線で活動中。近年発売されたこの作品はソング・フェスティバル全盛期のヒット・ソング集。
中南米、いや全世界の心の母、メルセデス・ソーサ。シルビオ・ロドリゲスやパブロ・ミラネスといった作曲家のレパートリーに交じり、マルコスの曲を歌い上げている。
聞くところによれば、この曲はセルタネージャ系アーティストがよくレパートリーに取り上げるそうだ。意外かと思う人選だが、ファギネルが歌うと乾いた赤土の大地を思い浮かべる。
ということで、ここから《DINO》が引き継ぎます。
ムジカ・セルタネージャのイコン、イネジータ・バローゾ、御年75歳。出たばかりの最新アルバム冒頭でこの曲を取り上げています。ホベルト・コレアの訥々としたヴィオラ1本を伴奏に実にどうどうとした歌いっぷり。2000年を迎えて、この名曲の感動的なバージョンがまた一つ生まれました。
セルタネージャ3大スターが一堂に会する毎年恒例の大コンサート「アミーゴス」。2回目のアルバム冒頭がこの曲。シタンジーニョ&ショロローを中心に3組が歌います。セルタネージャのこれでもかというクサイ歌いっぷりが、なぜかこの曲にはぴったりはまる。レアンドロ亡き後、98年11月に5人で行われたライブは、なぜか「アミーゴス99」として発売されましたが、中盤に歌われる感動的な「月影のギター」。レオナルドの声には、しびれますな。